愛は増える。
先日、窓を開けていたら
どこからか
賑やかな声が
聞こえてきました。
ほのかに焼き鳥の香りも
ただよってきます。
どうやら近くの公園で
お祭りをやっているようす。
母に
「どこかでお祭りやってるっぽい」
と報告すると、
「回覧板がまわってたわ。ホラ、これ!」
鼻を膨らませて
わたしの目の前に突き出されたのは、
お祭りの抽選券。
振り返れば
10代の頃
あんなに楽しかった
「夏のお祭り」というイベント。
北海道特有の
「子供盆踊り唄」が聞こえると、
「お母さん!早く!浴衣着させて!」
とせがんで
浴衣にスニーカーという
ちょっと不思議ないでたちで
走って盆踊りに行ったものです。
そんなワクワクの要素しかなかった
夏のお祭りは、
初老のわたしにとって
「まぁ、別に、行かなくてよろしい」
というイベントになりました。
そんな賑やかな声が
聞こえていたお祭りでしたが、
昼間の爽やかな天気から一転
夕方から
ものすっごい雨が降ってきました。
お祭りを切り上げるのが
妥当だろうと思えるほどの雨でしたが、
町内会の役員とおぼしき
男性の声が
マイクを通して聞こえてきます。
「◯◯番の方ー!!」
と聞こえるその声からして
抽選会をやっているもよう。
どしゃぶりの雨の中
お祭りに残っている人も少ないようで、
初めは穏やかだった
その男性の声からは
徐々に苛立ちが。
「◯◯番の方!!
いないですね!じゃぁ次!!」
こんにちは、okuです。
苛立ちを隠せない
司会の男性とはうらはらに、
窓を全開にして
抽選券を片手に持ち、
番号に耳をそば立てて
呼ばれたら会場へダッシュする
準備をしていたのは、わたしですー。
(ちなみに、かすりもしませんでした。笑)
大切な人がいるって、素晴らしい
テレビっ子ではないわたしですが、
今の朝ドラの「虎に翼」は
ずっと見ています。
「虎に翼」は
日本人初の弁護士のひとり
三淵嘉子さんをモデルにした
フィクションです。
主役を演じているのは
伊藤沙莉さん。
その伊藤沙莉さんが演じる
主役の佐田寅子(さだともこ)は
夫を戦病死で喪っています。
そんな寅子が
岡田将生さん演じる星航一と
「再婚するのでは!?」と
盛り上がっているところです。
ところで
わたしのまわりには
「夫(または妻)を亡くした」
という方が
少なくありません。
その中には
わたしと同じように
ずっとひとりで
過ごしている方もいれば、
配偶者を亡くした後
わりとすぐにご縁があって
再婚された方もいます。
死別後に再婚された方って
そこに至るまでの葛藤が
ものすごく強い気がしますし、
実際
再婚したわたしの友人も
随分、悩んでいたようです。
わたしからすれば
夫の看取りをしたことがある人が、
「もう一度看取りをする覚悟がある」
という時点で
それはすごいご縁なのだと思います。
配偶者やパートナーを亡くすという
経験をした方が、
その経験を乗り越えて
「結婚しようかな」
と思えた時点で、既にミラクルが
起こっている気がするのです。
生きていると
悲しいことも
嬉しいことも
ストレスになります。
その中でも
配偶者の死は
ストレッサー点数が
一番高いのです。
わたしの友だちの話ですが、
お向かいに住んでいた方が
泣きながら家に来て、
「がんになっちゃった。
(死ぬかもしれないから)
子供達に新しいお母さんを
探してあげなきゃ」
と言ったのだそうです。
小さなお子さんを持つその方と
わたしの友だちは
とても仲がよかったのですが、
その方は
後にがんで亡くなりました。
そして、
遺された旦那さんは
数年後に再婚しました。
スピリチュアルとかは
よくわからないですが、
先に旅立った夫や妻は
遺された家族の再婚について
「絶対にわかっているはずだし
なんなら、必ず加担しているはず」
と思うのです。
朝ドラの寅子も
葛藤を感じている、という
予告になっていましたが、
史実どおりなら
これから再婚することになります。
それは
戦病死した夫への愛が
無くなったということではなく、
愛がひとつ増える
ということなのですよね。
ちょっと違うかもしれませんが
例えば
子どもが増えるごとに
愛が減るわけではなく
愛は増えていきますもんね。
三淵嘉子さんは
亡くなられた後、
ご本人の希望で
おふたりの旦那さんのお墓に
分骨しているそうです。
お骨は増やせないので分けるしかないですが。
大切な人がいるって
それだけで
素晴らしいことだと思うのです。
ただ、今のわたしには
再び看取るということを
考えるだけで震えが起こりますけど。
暑い日が続きますが
どうぞ穏やかにお過ごしくださいヽ(*^ω^*)ノ
#北海道 #富良野 #北の国から
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北海道 札幌でヨガ講師をしています。
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